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6. 最寄り駅より海岸施設へのアクセシビリティの現状

6−1. 調査対象及び調査方法

1)調査対象地域
公共および第3セクターのマリーナ13ヵ所(表6−1−1、図6−1−1)、入込客数からみた利用度の高い海水浴場31ヵ所(表6−1−2、図6−1−2)を調査対象地域とした。
2)調査方法
調査員は、日本大学理工学部海洋建築工学科3年生128人(2〜3人で1ヵ所の海岸施設を調査)で行った。調査はチェックリストに従い、最寄り駅(改札の外)から海岸施設へのアクセスの配慮状況を評価する。また、調査員は常に高齢者・移動障害者の視点で移動し、障害・障壁・危険な箇所を写真に撮り、階段の踏み面・蹴上げ、手すりの高さ、スロープの傾斜等については、メジャーで測ることとした。現地調査の項目は表6−1−3に示す。
3)調査年月目
平成8年7月〜9月(計3ヶ月間)
4)調査結果の概要
調査結果は表6−1−3に従って図6−1−3〜図6−1−19に示す。
まず、調査対象海岸施設の最寄り駅は図6−1−3〜図6−1−6に示すように、高齢者や移動障害者の利用を考慮に入れた整備や配慮を行っていないのが現状である。駅の敷地内で改札の外に階段が設置されている駅(改札の外にレベル差のある駅)のみ、階段、スロープ、エレベーター、エスカレーターの配慮を調査したが、階段を利用することが困難な移動障害者を考慮して整備されているのは、舞浜駅(浦安マリーナ)と鳥浜駅(横浜ベイサイドマリーナ)のスロープと、茅ヶ崎駅(茅ヶ崎海水浴場)のエレベーターのみである。また、改札の外にトイレが設置されている駅は、マリーナ、海水浴場ともに約70%であったが、多くの人が利用する駅であるにもかかわらず、障害者用トイレが設置されている駅は全部で17ヵ所であり比較的整備が進行していない。
アクセシビリティ(バス、タクシー)の有無や配慮状況を図6−1−7〜図6−1−14に示す。バスやタクシーを待つ際に一般の人でも不便を感じる可能性

 

 

 

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